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ご訪問ありがとうございます!感謝力を高めて人間性を高め、最終的には良くないことであっても感謝出来るようになれると、意識が変わり、人間性の高い人が増えると世の中が変わります。まだまだ修行が足りない身ですが、一緒に頑張りすぎない程度に頑張りましょう。
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 読みやすく、分かりやすい文章だが、心底理解し、実行するは大変そう

 精神科医の和田秀樹さんによる著書。初版が出版されたのが2007年で、2008年には4版が出されているので結構たくさんの方に読まれている。それだけ、自分の感情を上手くコントロールしたい、という方が沢山おられるのだろう。かくいう私もその1人である。

 この本は、序章『成功する人はこんな「感情の整理」をしています』1章『あなたの感情生活を支配する「法則」がわかる』2章『不機嫌な人は「自滅の法則」に支配されている』3章『「嫉妬」はもう卒業しましょう』4章『「心の掃除」は簡単に出来ます』5章『周りに好かれる人の魅力は「機嫌の良さ」にある』6章『すべての人間関係に「好き」を持ち込もう』の7つの章から書かれている。

 序章で印象に残ったのは14、15ページの『「不機嫌」はなぜ人生の敗因となるのか』その続きの16,17ページの『「喜怒哀楽」がはっきりしている人はわかりやすい』というテーマで書かれた所で、「不機嫌」と「怒っている」という事が違う事だと著者が捉えている事が分かる。どうも「不機嫌」と「怒っている」事は同じように感じられてしまうのだが、この辺りがしっかりと掴めないとこの先に進めない。

 1章で印象に残ったのは26ページの『人間関係がうまく行かない人は往々にして「顔に出やすい人」でもあります。』と書かれ、ここでまた「喜怒哀楽をはっきり出す」ということと「顔に出やすい」という事が違う事であるという定義がされている。27,28ページにかけて『「顔に出やすい人」も同じで、ちょっと考えると感情を隠さない人に思われがちですが、じつは自分の感情を理解していないから顔に出てしまうのです。つまり無意識にやっていることが多いのです。』と書かれている。42ページには「わたしのいう悪感情は違います。〈嫉妬心〉からつい、相手に厭味や皮肉を言えばどうなるでしょうか。こういうケースは日常生活でしばしば起こり得るのです。」と書かれ、ここでも「喜怒哀楽」との違いが書かれている。

 2章で印象に残ったのは56ページの『その場の雰囲気や、世間体を気にして「いい人」を演じてしまい、その結果、不機嫌になってふさぎ込みます。しかも自分の不機嫌をぶつける相手がいませんから、あくまでも悪感情にとらわれ続けます。そういう悪感情は当然、周囲に伝わります。』と書かれ、必要以上に「いい人」を演じるのもこれはまた問題になってしまうのだ。そして69ページには『自分の感情生活をチェックする時にはこの「素直に謝っているか」というところは大事なポイントになってきます。内心で非を認めながら、あれこれ理屈をつけたり、逆に相手の非を並べて反撃するような人は、かなり不機嫌な感情生活を送っている事になります。』と書かれているが、かなりずれた事をしておきながら内心で非を認めてもいない人には通用しないのではなかろうか?と思ってしまう。73ページには上機嫌であるために「一週間に三つ、楽しい事を探そう」という見出しで書かれ、これはとても有効だ、と思った。

 3章で印象に残ったのは80ページに著者が「八十四歳の大学生」の記事を読んだ時の事に触れ、『わたしがこの記事を読んで真っ先に感じたのは、勉強している人は相手を蹴落とすようなエンビー型の「嫉妬」をしないという事でした。』、82ページには『ところで「うらみ」や「嫉妬」は劣等感の裏返しの感情ですが、強がりの気持ちもどこかに潜んでいます』、83ページの見出しは『前向きでない人が「嫉妬」や「うらみ」に取り付かれる』と書かれていて、いかにこれが良くない事なのか、という事が分かる。

 4章では114ページに心の黄信号のチェックポイントが2つ挙げられている。『最初に挙げたいのは「思い込み」です。ただの「思い込み」が「確信」に変わってしまい、聞く耳を持たない状態になる事です。二番目は「完全主義」です。仕事でも家事でも、手抜かりなく完全にやり遂げなければ気分が収まらない、といった状態です。』、122ページには「他人に褒められても素直に喜ばない。みんながいいというものを(自分もいいと思うのに)ダメと言い張る」が赤信号として挙げられ、有益である。139ページには「ところが、他人の悪口や噂話に巻き込まれてしまうと、目の前にいないはずの人間に対してまで悪感情を引きずってしまいます。あるいは自分も加わる事で、忘れたり消したり出来るはずの悪感情が増幅されて、しっかりと残ってしまいます。」と書かれており、日頃の生活やネット使用に関する注意点でもあるようだ。どうしたらそれに巻き込まれずに済むのか、適切に対処出来るのか?と言った所である。

 5章では150ページから『「知らないこと」と「出来ないこと」を区別する』という見出しで書かれ、これも意外な落とし穴のように感じた。「知らないこと=出来ないこと」というように感じる事が多いからで、この2つが別というのもあまり考えた事がないのだ。164ページには『「いまのわたしは幸せだな」そう思える時に自分を好きになれます。それはどういう時でしょうか?まず、感情が安定しているときです。』と書かれ、結局なんだかんだ言って最近世間で流行っている癒し関連の様々なグッズや施設も結局「感情を安定させる為にあるのか!」と納得出来てしまった。

 6章では169ページでEQ(Emotional Intelligence)について書かれ、「四十代後半ともなれば早くもEQ の低下が始まってくるのです。そのいちばんの原因は脳の老化です。」と書かれ、これは悲しい現実なのだろう。170ページには「最初にまず理解して頂きたいのは、EQが衰えるのは年齢のせいですが、同時にそれは衰えるままに放っておくからでもあるという事です。」と書かれ、食い止める方法がある、という安心感を感じる。6章のタイトルがすでに『すべての人間関係に「好き」を持ち込もう』なので、それについて書かれているのだが、理論上理解出来ても実行するのはなかなか難しいはずである。どうしてもダメな場合はどうしたら良いのだろうか?と考えてしまった。

 全体189ページの本で、文章も分かりやすく書かれているのだが、心底理解し、実行するとなると大変な所がある、と感じた。具体的に実行出来る事がもう少し書かれているともっと助かる。感情を捉え直すためにお薦めです。

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