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 意外に冷静に書かれた、現状の問題提起。違う尺度でものを見よう。

 2010年11月27日が発行日となっている、比較的新しい本。とても「硬派」なタイトルに惹かれ、一体何が書いてあるのだろう?ととりあえず読んでみた所、それほど感情に走った内容が書かれていた訳ではなかった。以外に冷静に書かれている。例として「逃げ切りの中高年、犠牲になる若者たち」という見出しで書かれた章は、162ページに「問題は、今の若者たちの多くが不公平感を募らせていることだ。希望通りの就職ができて、生活も安定し、仕事にもやりがいを感じている若者はいったい何パーセントくらいだろうか。20代後半で結婚し、子どもを作り新居を構えるのはほとんどの若い男にとってきわめて難しいことになっている。しかし、考えてみれば不思議な話だ。20代前半で仕事に就いて、20代後半で結婚し、子どもをつくり、30代に新居を構える、というのは贅沢でもなんでもない、ごく普通のことだ。世界有数の経済大国である日本で、それが非常に困難になっている。」と、現状、事実を淡々と書いていあるのだ。確かに、当たり前のことが当たり前に出来なくなっている世の中というのはやはりどこかがおかしい。但し、社会全体の仕組みがこのように出来上がってしまっている以上、携わっている人の意識を変えることに始まり、全ての仕組みを変えないと変わらないので実行するのは極めて難しいと言える。下手にどこかをいじってただぶち壊すだけになってしまうと、単なるぶち壊しになってしまい、その後が出ないからである。100ページには、「日本の若者は、大人になって一人で生きていくための実質的な職業訓練をほとんと受けることなく成長し、ふいに社会に放り出される。議論されるのは学力重視の教育か、それともゆとり教育かというような、どうでもいい話題ばかりである。学力重視もゆとり教育も、一人で生きていける大人にするための具体的なカリキュラムがないという点では変わり映えしない。今のままでは、数パーセントの専門職エリートと、他の単純労働者に完全に分かれてしまって、階層化が固定し、社会から労働力だけでなく活力まで失われてしまうかも知れない。」と書かれており、こちらでも現状にふれて、問題を示しているのだ。

 長い間同じ所に当たり前のように接していると意外に気付かないことが出、それがごく「当たり前」のことになってしまい何が問題なのか、見えなくなってしまう所があるのだ。もちろん、著者の村上龍さんの目を通して書かれたことなので、同じことでも全く違う問題を提起される方もおられるはずである。ほんの少しで合っても、今までとは違う角度からものを見たり、違うものが見えてくるようになるためには有意義です。

逃げる中高年、欲望のない若者たち
村上 龍

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